ワイド懸垂の正しいやりかたとポイントを解説していきます。
ワイド懸垂とは

ワイド懸垂とは、握る位置を広めにとった順手懸垂のことです。
「ワイドチンニング」と呼ばれることもあります。
順手懸垂や逆手懸垂と比較すると難易度が高い懸垂であり、腕の筋肉(主に上腕二頭筋)の関与がほとんどないのが特徴です。
背中の筋肉だけで体を持ち上げる必要があるため、ある程度背中の筋肉がなければできない懸垂です。
「逆手懸垂は10回できるのに、ワイド懸垂は1回もできない…」なんてことも普通にあるくらい難易度が高くなりますよ。
ワイド懸垂の正しいやり方
- 手のひらを前に向けてグリップを握る
- 肩幅よりも広めの位置を握る
- 反動を使わずにゆっくりと身体を持ち上げる
- 顎がグリップの高さを超えたらゆっくりと下ろす
- 腕が伸びきる寸前で止める。
注意すべきポイントも交えながら、逆手懸垂の正しいやり方を詳しく説明していきます。
握り幅以外は基本的に順手懸垂と変わりません。
少し体を反らせて、胸をバーに近づけるイメージで行うと良いですよ。
手のひらを前に向けて握る
ワイド懸垂は順手で行うため、手のひらを前に向けてバーを握ります。
このとき、親指を他の4本の指と同じ側におく握り方(サムレスグリップ)で行いましょう。
この握り方をすることで、背中にしっかりと効かせることができます。
イメージが出来ない方は下の写真を参考にしてください。
左側がサムレスグリップと呼ばれる握り方です。
握りこむというよりも、引っ掛けるというイメージに近いと思います。

握る位置は肩幅よりも広く握る
握る位置は、肩幅より広めにで握ります。
一般的な懸垂マシンであれば、握る位置が斜めになっているはずです。
最高難度で鍛えたいのであれば、斜めになっている部分の末端を握ります。
はじめのうちは難しいため、肩幅よりやや広いくらいの位置から始めて、徐々に握り幅を広げていくのがおすすめです。
反動は使わない
これについては、懸垂だけに限らず筋トレすべてに言えます。
反動を使ってしまうと負荷が軽減されたり分散されてしまい、鍛えたい部位へしっかりと効かせることができなくなります。
自重トレーニングは、マシントレーニング等の比べて負荷が小さいので、できる限り鍛えたい筋肉に負荷を集中させることが重要です。
そうすることで、低負荷でも、しっかりと鍛え上げることができるようになります。
ゆっくり行うことを意識すると、自然と反動を使わないトレーニングフォームが身につきますよ。
顎がグリップの高さを超えるまで
しっかりと顎が懸垂バーの高さを超えるまで体を上げ切ります。
よくやってしまうのが、顎をあげて懸垂バーの高さを越えようとしてしまうことです。
限界が近くなるとやってしまうのは仕方ありませんが、はじめは目線を前に向けた状態のままで顎が懸垂バーを越すことを目指しましょう。
腕が伸びきる寸前で止める
体を下すときは、腕が完全に伸びきる前に止めて体を引き上げる動作に移ります。
理由は、筋肉を成長させるためには、筋肉へ大きなストレスを与える必要があるからです。
腕が伸びきる前に止めることで、力が入れっぱなしの状態となり筋肉へ大きなストレスを与えることができます。
完全に下げ切ると、もう一度上げるのは大変にはなりますが、筋肉は少し休まります。
イメージがつかない方は一度試してみて下さいね。
しっかり下げることは大切ですが、完全に伸ばし切るのではなく、その直前で止めることを意識しましょう。
ワイド懸垂で鍛えられる筋肉

ワイド懸垂は、背中筋肉を集中的に鍛えることできます。
背中を鍛えたいのであれば、ワイド懸垂が最も効率よく鍛え上げることができると思います。
腕の筋肉を鍛えたい場合は逆手懸垂がおすすすめです。